脂肪肝について

脂肪肝は、非常に多く存在する肝臓病で、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積した状態です。
主にアルコール・肥満などが原因です。アルコールが原因の場合には、禁酒が治療の原則になります。
かつて肥満が原因の脂肪肝は、あまり重視されていませんでした。
しかし、肥満から生じる脂肪肝の一部が線維化し、肝硬変・肝臓がんへ移行することがわかり、最近注目されています。
そのタイプの脂肪肝は、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)と呼ばれ現在増加中です。

脂肪肝の検査

脂肪肝は血液検査でALT(GPT)、AST(GOT)の値が50~100前後に上昇する場合が多く、コリンエステラーゼ(ChE)なども高くなります。
ただし血液検査で異常がみられなくても画像検査によって脂肪肝が認められることもあります。
肝機能の異状がみられれば、超音波検査やCTスキャン、肝生検などの詳しい検査が行われます。
超音波検査は痛みもなく信頼性の高い検査で診断に大変役立ちます。
この画面に映し出された脂肪肝は肝細胞の中に増えた球状の脂肪によってキラキラ輝いて見えます。

NASHと正確に診断するには、肝生検(針で肝臓の組織を採取する検査)が必要です。
脂肪肝の方全員に肝生検をすることはできませんが、採血によってNASHの可能性の高い方を見つけることは可能です。
NASHに関連した次3つの採血をし、その結果から、NASHの可能性が高いかどうか総合的に判断します。4点中2点以上なら、NASHの可能性は高いです。

脂肪肝の治療

脂肪肝の原因の多くが過剰栄養にありますから適正なカロリー、バランスのとれた食事を心掛けることです。
特にアルコール性脂肪肝なら、まず禁酒です。糖尿病による脂肪肝は血糖コントロールの悪さから来ますので、糖尿病のコントロールが先決になります。

アルコール性脂肪肝:
飲酒量を減らすか禁酒で改善します。
非アルコール性脂肪肝:
肥満が原因であればカロリー制限をしたり運動をして減量に努めます。
適度な運動は治療効果を高めるので、ぜひ取り入れてください。

NASHは確固たる原因が不明なため、有効な治療法がありません。
運動やダイエット、糖尿病の管理などで内臓脂肪とともに肝臓の脂肪を減らしながら、肝臓庇護剤などで肝機能の安定化を図り、肝硬変、肝臓がんへの進展を予防する必要があります。
当院は肝臓専門医がおりますので、是非ご相談ください。