胃潰瘍
2022.04.03胃潰瘍は胃炎などを繰り返すことで、胃粘膜の一部が欠損した状態です。傷が浅い場合には「びらん」と呼ばれ、深い傷の場合は「潰瘍」となります。
潰瘍からの出血が多くなると吐血したり、下血(血便、黒色便)をおこすことがあります。
胃潰瘍は再発しやすいため、胃カメラで原因を突き止め根本的な原因を治療することが大切です。
症状
- 空腹時のみぞおちの痛み
- 胸やけ
- げっぷがたくさん出る
- 血便
- 吐血
- 吐き気
- 食欲不振 など
原因
胃潰瘍の主な原因は、ピロリ菌感染です。ピロリ菌とは、胃の中で生息している細菌で、そのピロリ菌によって胃の壁を傷つけ、胃を守っている粘液を減らし、酸の攻撃を受けやすくするので、胃炎や胃・十二指腸潰瘍を発症する要因になります。
ピロリ菌が胃壁に取り付くと、細胞を弱らせてしまう毒素を出し始めます。すると、菌を排除しようとして血液中の白血球やリンパ球が付近に集まります。
両者の戦いが激しくなると、胃の粘膜が炎症を起こして胃炎になったり、胃や十二指腸の粘膜が深くえぐられて消化性潰瘍になったりすると考えられます。
ピロリ菌感染以外では、ステロイドや痛み止め等の医薬品の服用によって胃潰瘍・十二指腸潰瘍が引き起こされる事もあります。
ピロリ菌検査
当院では、胃にピロリ菌がいるかどうかの検査を行っています。
胃カメラ検査(胃内視鏡検査)のほか、尿素呼気試験という検査で検査用の薬(錠剤)を飲み、呼気を調べてピロリ菌に感染しているかどうかを判定します。
もしも感染しているようなら、胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の予防のために、この菌の早期除菌をお勧めします。