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症状から探す

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逆流性食道炎

2022.04.01

胃酸や、消化される途中の飲食物が胃から食道に逆流し、食道の粘膜を傷つけ炎症を起こしている状態です。食道に炎症が起きているため、胸やけや胸がつかえる感じがあったり、胸の痛みを伴います。胃の機能が低下している高齢者や妊婦、胃の手術を受けた人によくみられますが、若い人でも「下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)」が弛むことで胃酸が逆流し、逆流性食道炎となります。

 

症状

  • 胸やけ
  • 胸がむかむかする
  • げっぷ
  • 胃酸や食べたものが上がってくる
  • 胃もたれ
  • のどの痛み
  • 声がかれる

 

逆流の原因

下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)の弛み

 下部食道括約筋とは、食道と胃の境目にある筋肉で、胃の内容物が食道に逆流しないように働いてますが、この筋肉が弛むことで胃酸や食べたものが逆流しやすくなります。

 

消化管排出機能の低下

胃の部分切除や胃炎・胃潰瘍などの病気により胃の運動機能が低下している場合や、加齢や妊娠により胃の運動機能が低下し、逆流を起こすことがあります。

また普段の食生活の中でも胃の運動機能を低下させるものとして

高脂肪食、飲酒、チョコレート、コーヒー、炭酸飲料、柑橘類などがあります。

 

食道裂孔(れっこう)ヘルニア

食道裂孔ヘルニアとは通常お腹の中にある胃が、横隔膜を飛ぶびこえて胸の方にでてきてしまうことをいいます。生まれつきの場合もありますが、加齢により食道裂孔という横隔膜に空いている穴を支える筋肉がゆるむと、胃と食道の逆流を防止する機能が弱ってしまうため、ほとんど逆流性食道炎を合併します。

 

検査方法

逆流性食道炎はバリウム検査では診断できず、胃カメラで食道の粘膜を直接観察し、炎症の程度を分類します。

 

治療方法

逆流性食道炎の治療には薬物療法を用います。胃酸の分泌を抑制する薬や、胃のぜんどう運動を改善する薬を使用します。

症状が治まってきても勝手に薬の使用を控えたりはせず、服用を続けたほうが良いか、中止しても良いか医師に判断を仰ぎましょう。

また、薬物療法で治っても生活習慣や食生活を改善しなければ、何度も逆流性食道炎を繰り返してしまいます。

 

生活習慣・食生活の改善

  • 脂っこいものを控える
  • 飲酒・喫煙をなるべく控える(回数を減らす)
  • 肥満の人は解消する(ダイエット)
  • 食後にすぐ横にならない
  • よく噛んでゆっくり食べる
  • 腹八分目を心がける
  • チョコレートや柑橘類を食べ過ぎない