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脂肪肝

2023.09.20

脂肪肝とは中性脂肪が肝臓に蓄積された状態で、特に肝臓内の細胞の約30%以上に脂肪が蓄積されている場合に言われます。
今や日本人の4人に1人は脂肪肝といわれ、40歳以上の男性に多く見られてきましたが、最近では若年層の脂肪肝、女性の脂肪肝も増えつつあります。
脂肪肝は大きく分けて2種類あります。

 

アルコール性脂肪肝

5年以上にわたる過剰な飲酒が原因と考えられています。
過剰な飲酒とはビール缶(500ml)3本以上、グラスワイン(120ml)を5杯以上、日本酒を2合以上(1合180ml)の量をほぼ毎日のように摂取しているような場合です。
しかし、男性か女性か、また遺伝によっても、人によってはこの三分の二の量でも肝障害を起こしうるといえます。
外見は痩せてるように見える人も、日頃からお酒を多く飲む場合には肝臓に脂肪が蓄積され、炎症を起こすことがあります。

非アルコール性脂肪肝疾患

アルコール性脂肪肝と同じような肝臓障害を起こしますが、その原因はアルコールの過剰摂取に起因しません。
非アルコール性脂肪肝疾患の原因となるのは、食生活の乱れや運動不足による肥満、ストレスや内臓脂肪です。
揚げ物等の油分を含む食べ物をそれほど食べないという人でも、糖分(砂糖や果物)や炭水化物を必要以上に摂取することで、糖質が中性脂肪に形を変えて肝臓の細胞内に蓄えられ、脂肪肝を発症します。

両者とも治療せずに放置すると、進行して「肝硬変」や「肝臓がん」に至ります。

 

症状

脂肪肝の初期段階では、通常、症状がほとんどないか非常に軽度です。多くの人が健康診断や人間ドッグによって偶然脂肪肝と診断されることがあります。しかし、脂肪肝が進行して肝臓に炎症や損傷が生じる場合、以下のような一定の症状が現れることがあります。

 

  • 右上腹部に痛みや不快感
  • 腹水
  • 黄疸
  • 疲労感
  • 体重減少

 

原因

私たちは普段の食事から脂質や糖を摂取しますが、脂質や糖を摂取しすぎたり、運動不足によって消費エネルギーより摂取エネルギーの方が上回ることで、脂質や糖が中性脂肪となり肝臓に蓄えられてしまいます。これが脂肪肝になる原因です。
また、アルコールの過剰摂取によっても肝臓に中性脂肪が溜まります。
アルコールは胃と小腸で吸収され、血液に入り、全身に到達し肝臓で分解されます。
しかし、アルコールを大量に摂取してしまうと、肝臓がアルコールを優先して分解するので、一緒に食べたものが消費されずに脂肪になってしまいます。
結果、アルコールを分解するときに肝臓で中性脂肪の合成が促進され、中性脂肪が過多状態になります。

 

治療方法

治療には生活習慣の改善や薬物療法などを用います。脂肪肝は早期に発見し、適切に管理することで合併症を予防できます。そして治療には生活習慣の改善が必要なため、患者様自身の積極的な協力が欠かせません。