十二指腸は、胃から始まり、小腸の中で最初に続く部分です。名前はその長さが約12本分の指に相当することからきています。
十二指腸は食物の初期の消化と栄養の吸収に関与する非常に重要な役割を果たす器官で、十二指腸に異常や疾患があると、消化機能に問題が生じることがあります。
十二指腸がんは、全体の消化器がんの中でも非常にまれながんで、がんが進行するまで気付かれないことが多くあります。

 

症状

・腹痛
・消化不良
・黒色便
・体重減少
・吐血

 

原因

十二指腸がんの原因は複雑で、特定されていないことが多いですが、いくつかのリスク要因が関連しています。
まず、遺伝的要因がある場合、家族歴によってリスクが高まることがあります。悪性腫瘍の前駆体やポリープ、消化器疾患、感染病原体、過剰なアルコール摂取、食事習慣、放射線暴露もリスクを増加させる要因です。十二指腸の潰瘍や炎症もがんの発症リスクを高めることがあります。
早期の診断と予防ががんの管理に重要で、健康的な生活習慣の維持や遺伝的要因を認識しておくことがリスク軽減に役立ちます。
ただし、正確な原因特定の研究はまだ進行中であり、個別のケースによる違いがあります。

 

検査方法

十二指腸がんの検査には、胃内視鏡検査で胃や十二指腸内部を直接観察します。
異常な部位や腫瘍があれば生検を行い診断します。
近年の検診の普及と内視鏡診断技術の進歩もあって、十二指腸がんも早期発見されるケースが増加しています。

 

治療方法

治療はがんの進行度によりますが、手術、放射線療法、化学療法、および標的療法などを用いて行います。
診断が早い段階で行われた場合、手術によってがんを摘出することが可能で、成功率が高いため、早期発見と早期治療が重要です。