食道狭窄症
2024.01.19食道狭窄症(しょくどうきょうさくしょう)は、食道が異常に狭くなる状態を指します。この狭窄は通常、食道の内側の組織に炎症や傷害が生じ、それが癒着や瘢痕形成を引き起こすことによって発生します。
狭窄が進行すると、食物や液体が通りにくくなり、嚥下困難や喉のつかえ感が生じることがあります。
症状
- 喉のつかえ感
- 嚥下困難
- 体重減少
原因
食道狭窄症の原因で最も多いのは、食道炎や食道潰瘍が進行することで食道がひきつれて狭くなることです。
食道がんや食道アカラシアといった食道の疾患によっても引き起こされる場合があります。
また、慢性的な逆流性食道炎によって胃酸が食道に逆流して炎症を引き起こし、食道の内側の組織に損傷を与えます。その傷が癒える際に発生する瘢痕(傷跡)が食道を狭くすることがあります。
検査方法
診断には内視鏡検査が一般的で、狭窄の程度や原因を確認するために生検も行うことがあります。
治療方法
食道狭窄症が先天性の場合は、バルーンを用いた食道拡張術で改善することがほとんどです。
後天的な食道狭窄症の場合、原因となる基礎疾患に対する治療がなされない限り、狭窄は再発する可能性があります。
基礎疾患に対しての内科的治療では効果がない抵抗性の狭窄に対しては、外科的手術が選択されます。