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慢性膵炎

2024.01.19

慢性膵炎は、膵臓の炎症が持続的かつ進行的な状態を指します。
膵臓は胃の後ろに位置し、左右に細長い形をしており、体内の消化酵素を作り出し、血糖調節に関与する重要な臓器です。
慢性的な膵炎になると、これらの機能に悪影響を与え、徐々に膵臓の機能が弱まり、糖尿病を発症しやすくなります。

 

症状

  • 腹痛
  • 腹部膨満感
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 便秘や下痢
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 血糖値の異常

 

原因

慢性膵炎の主な原因には、アルコールの過剰摂取、胆石症、遺伝的な要因、特定の膵管の合併症、膵臓外傷、または自己免疫疾患が含まれます。
アルコールの摂取が最も一般的な原因の一つとされています。

 

慢性膵炎の合併症

慢性膵炎の進行に伴い、さまざまな合併症が発生する可能性があります。これらの合併症は、膵臓組織の損傷や機能の喪失によるものです。

糖尿病

膵臓はインスリンを含むホルモンを産生し、血糖値を調節する役割を果たしています。慢性膵炎によって膵臓の機能が低下すると、インスリンの分泌が不足し糖尿病の発症リスクが高まります。

膵石

膵臓の炎症が慢性的になる過程で、膵液中の酵素やミネラルが異常になり、膵石が形成されやすくなります。膵石は慢性膵炎の40%〜50%の方に見られ、内視鏡的治療が一般的ですが、除去困難な場合には外科手術も行われます。

膵仮性嚢胞(すいかせいのうほう)

膵臓内で液体がたまり、嚢胞が形成されることがあります。この嚢胞は出血したり破裂したりすることがあり、大きくなるとは痛みを引き起こします。さらに悪化すると十二指腸や胆管を詰まらせる場合があります。

 

治療方法

慢性膵炎の原因としてアルコールが関与している場合、治療にはアルコールの制限や中断が含まれます。
アルコールが原因ではない場合であっても、飲酒と喫煙を控える必要があります。
アルコールを控えることで、膵臓への負担が軽減され、症状の進行が防がれることが期待されます。
また、痛みを緩和するために鎮痛剤を用いたり、合併症や状況に応じて内視鏡的治療や外科的治療も用いられます。