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急性胃粘膜障害

2023.09.20

胃の内部の粘膜に一時的な損傷が生じる疾患のことを指します。状態がひどい場合は粘膜から出血を来し、吐血の原因となることもあります。
通常、この病態は一時的であるため、適切な治療や原因の排除によって回復することが多いですが、急性胃粘膜障害が慢性化すると、潰瘍病変や出血などの合併症が発生する可能性があるため、適切な治療が必要です。

 

症状

  • 胃痛
  • 胃の不快感
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 食欲不振

 

原因

急性胃粘膜障害の主な原因は、胃の粘膜に損傷を与えるさまざまな要因に関連しています。
例えば、アルコールの乱用や非ステロイド性抗炎症薬(抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬剤)の長期間の使用は、胃酸分泌を増加させたり、粘膜保護を減少させたりする作用があるため、胃の粘膜を傷つけることになります。
また、強いストレスによって胃酸の分泌が増加し、粘膜の保護機構が低下することもあります。
特定の細菌やウイルス感染症や特にピロリ菌感染も胃の粘膜に損傷を引き起こす一因となります。
他にも、外傷、胃潰瘍、潰瘍性食道炎、ガストロエスファゲアル逆流病などが原因で、胃の出血が発生すると、胃粘膜に急性損傷が生じることがあります。

 

検査方法

急性胃粘膜障害を診断するために、症状や臨床的な所見を評価し、さらに胃内視鏡検査を行います。

 

治療方法

アルコール摂取や非ステロイド性抗炎症薬の使用が原因であると特定されている場合は、これらの物質の摂取を避ける必要があります。
加えて胃酸分泌を抑制したり、胃の粘膜を保護する薬を使用し、食事や生活習慣に気を付けることで回復します。